気を紛らわせてみる

ああ、明日からは二月です。早い。しかし、まぶたの腫れ(というか粉瘤)はもう爆発寸前というかんじなんですが、なかなかそうはならなくて、はっきりいってめちゃくちゃイタイ。うー。なにか気を紛らわせてないと、やってられん。


一月のまんなからへんから『深夜特急』シリーズ全5冊を集中して読んで、そのあとぽっかり読みたい本がなくなってしまったので、どうしたもんかと思ったのですが、そういえば、アマゾンで発注したまま読んでなかった本があったけとおもって、その『鍵の秘密』を読み始めました。作者は古市卓也さん。読み始めてから、あっそっか、この本、図書館で借りて気に入って、そんでアマゾンに発注したんだっけと思い出したものの、ストーリーは全然覚えてないので、わくわくしながら読めました。


「目の間に広がっている風景」と、「もう一つの世界」が三次元的にまるっきり重なっているという設定は、ガース・ニクスの『王国の鍵』シリーズを思わせますが、本作のほうが先行してるので問題なしか。「鍵がかかっているドアだから、この鍵を使って開けて、向こうの世界に行くことができる イコール 鍵がかかってないと向こうの世界に行けない」という仕掛けが大変新鮮でした。普通は、向こうの世界に行きたくても、鍵がかかってて入れない!だもんね。


しかも造本がすばらしい(装丁はいまいち)。分厚くて重たい本なので、通勤途中で読むために持ち歩くのが大変だし、電車の中で読むときも手首が折れそうでした。読み切りたくなくて、でもあっという間に読んでしまったのでした。あー おもしろかった。


クールダウンするために、続いてはアン・タイラーの『ノアの羅針盤』です。タイラーさんの本は、ものすごおしゃれなハードカバーで出版されつづけてたのに、どういうわけか文庫のみ発行となってしまって、がっくりきてたとこにもってきての、久々のハードカバー。しかも、今までの本と装丁の雰囲気もがらっと変わっています。これを読むのはたぶん4回目くらいなんだけど、毎回おもしろいんだよね。たとえば、主人公リーアムが、4才のジョナ(孫)を預かることになったときのこのやりとり。

ジョナは(中略)「こどものための聖書ものがたり」というタイトルの塗り絵を引っぱり出した。「ボク、アブラハムがおわったとこなの。」
アブラハム!」
みずから息子を殺そうとした男じゃなかったっけ?(中略)
 ジョナは数ページ戻って、その絵を見せた。(中略)<アブラハムは神のめいれいにしたがって、イサクをさしだします>と説明が書かれていた。
「ありがとう」とリーアムは言った。「素晴らしい」
(p.160)

うーむ。抜き書きしたいとこ ありすぎ。とにかくこういった、どうでもよくて、しかもうちのなかでよくあるやりとりについて、掬い上げるのが上手です。


と書きながらも、あーもー、目(というかまぶたか)がイタイ、痛すぎる−# はやく進展してくれー#